日本大百科全書(ニッポニカ) 「地ろう」の意味・わかりやすい解説 地ろうちろう / 地蝋ozokerite 天然に産する鉱物ろうで、オゾケライトともいう。石油鉱床、石炭鉱床などから塊状で産出する。主成分は炭化水素で、ろうとは化学的成分が異なる。ろうは動植物から得られる高級脂肪酸と高級一価アルコールとからなる固形エステルである。純粋なものは無色または白色であるが、通常は黄褐色あるいは赤褐色である。地ろうを精製したものをセレシンcerecineといい、融点が60~80℃と比較的高く、古くからろうそく、封ろうなどに用いられている。[田上 茂] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例