地染(読み)じぞめ

精選版 日本国語大辞典 「地染」の意味・読み・例文・類語

じ‐ぞめ ヂ‥【地染】

〘名〙
① 模様以外の地の部分の色を染めること。捺染(なっせん)などで行なわれる染めかた。
※歌舞伎・宝莱曾我島物語(島の徳蔵)(1870)大詰「別れる積りでけえ巻や地染(ヂゾメ)の袷持って来たが」
② その土地で染めること。また、そのもの。
※俳諧・富士石(1679)三「伝馬町地染の砧更にけり〈調甫〉」

じ‐じみ ヂ‥【地染】

〘名〙 墨や染色などが紙や布にしみ広がること。
日葡辞書(1603‐04)「Gijimiga(ヂジミガ) スル〈訳〉インクが紙に染み通る」

じ‐じ・む ヂ‥【地染】

〘自マ四〙 墨・染色などが紙や布にしみて広がる。にじむ。
※俳諧・境海草(1660)夏「にごりにやしまじじじまじ蓮花筆〈長治〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「地染」の意味・読み・例文・類語

じ‐ぞめ〔ヂ‐〕【地染(め)】

捺染なっせんで、模様以外の地の部分を染めること。
その土地で染めた染め物。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android