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捺染 なっせん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

捺染
なっせん

なせんともいう。繊維に染着性をもつ染料に混ぜてペースト状にして,印捺する染色法。その歴史は古く,前 2000年頃にさかのぼり,ヨーロッパで行われたと考えられる。主として木綿の染色に用いられ,染料としては直接染料,酸性染料塩基性染料ナフトール染料および建染 (たてぞめ) 染料が用いられる。

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デジタル大辞泉の解説

なっ‐せん【×捺染】

[名](スル)染料を糊(のり)にまぜ、直接布地に摺(す)り付けて染色すること。特に、型を用いた模様染めをいう。プリントおしぞめ。なせん。

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百科事典マイペディアの解説

捺染【なっせん】

布に色模様を染め出すこと。染料を糊(のり)に溶かした色糊を用いて布に模様をプリントし,次いで染料の固着を行い,水洗して仕上げる。無地に染めた布に抜染糊をプリントし,その部分の色を抜いたり,別の色に変える抜染や,染料の吸収を防ぐ糊をプリントした後浸染して白抜きに染める防染も行われる。
→関連項目染色染色機抜染

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世界大百科事典 第2版の解説

なっせん【捺染 printing】

繊維製品の染色には,染浴に浸す浸染と,染料を含む捺染のり(糊)を印捺して模様染を行う捺染がある。
[捺染の技法]
 捺染は技法的には直接捺染法,抜染法,防染法などを含み,操作的には機械捺染,手捺染に分類される。まず染料や助剤をのりと練り合わせて捺染のりをつくり,一般的には捺染機で布地に捺染のりを印捺(プリント)する。次いで水蒸気で加熱(スチーミング)し染料を繊維によく浸透,染着させ,セッケン液等で処理(ソーピング)して付着染料などを除去,水洗したのち乾燥し製品とする。

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大辞林 第三版の解説

なっせん【捺染】

( 名 ) スル
染色法の一。染料を糊にまぜて布などに直接すり付けて染めるもの。特に、型紙を用いて染料をすり込み、模様を表すもの。更紗サラサ・友禅などに用いる。おしぞめ。なせん。プリント。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

捺染
なっせん

「なせん」ともいう。広い意味では、色を直接布面に施すプリント染めのこと。たとえば、絞りや中形(ちゅうがた)(ろうけち)染めのように染料に浸(つ)けて浴染せずに、顔料、もしくは染料を顔料のように媒染によって発色した状態にしたものを直接布面に塗り、摺(す)り、押捺して染めるものをいう。狭義に捺染という場合は、模様を型で置いたものをいう。たとえば同じ友禅染めでも型を用いない手描き友禅は、普通、捺染とはいわない。これに対して、型友禅はいかに精巧なものでも捺染ということになる。更紗(さらさ)でも、描き更紗に対してブロックによるものが捺染の範疇(はんちゅう)に入ることになろう。また、同じく型を用いて、しかも染料を直接布面に塗って染めるものでも、紅型(びんがた)や江戸小紋は、型でつけるのは防染の糊(のり)であって、染料ではないので、通常捺染とはいわない。
 日本の染織でもっとも古いもので捺染と思われるものには、上代染織のなかの摺絵(すりえ)がこれにあたるであろう。紙に行われた吹絵(ふきえ)などもこれに類するかもしれない。摺絵の伝統はその後、蛮絵(ばんえ)と称する木型による摺染めにみられ、平安時代の料紙などにも盛んに用いられたようである。
 近世に入ると、摺りによる捺染は、たとえば摺り匹田(ひった)などに非常に多く用いられている。明治に入って、化学性染料の導入とともに色糊の分野が開発されて、型友禅系の捺染が発達し、布面だけでなく、織糸に捺染を施した捺染絣(がすり)などまで現れている。[山辺知行]

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世界大百科事典内の捺染の言及

【焼付け】より

…一般に写真のネガ像を使って陽画(ポジ像)を作る目的でポジ用感光材料に露光を与える操作をいう。写真撮影では通常,フィルム上にネガ像が形成されるため,被写体と明暗の調子が同じポジ像を作るにはそのネガ像を印画紙に密着して露光し,現像処理を経てポジ像を作る。このような密着焼付けによって得たポジ像はネガ像と同じ寸法に仕上げられる。小型カメラで撮影して得るネガ像は一般に引伸機によって印画紙上に画像を拡大(これを引伸しenlargementという)して焼き付け,現像処理によって所望の大きさのポジ像を作る。…

【染色】より

…染色は染料のもつ繊維材料への染着性を利用して,繊維等に染料を収・固着させる技術である。したがって繊維材料に顔料を固着材で固定する技術,たとえば顔料捺染(なつせん)などは染色には含めない。特別な例を除いて一般的には染料は水溶液として分子状に拡散したのち,染料の繊維に対してもつ特定の親和性(染着性)によって繊維上に収・固着される。…

※「捺染」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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