坂浦(読み)さかうら

日本歴史地名大系 「坂浦」の解説

坂浦
さかうら

[現在地名]平田市坂浦町

小伊津こいづ浦の東にあり、東は秋鹿あいか伊野いの浦。北を日本海に面した半農半漁の村方で、菖蒲坂しようぶさか浦ともいい、南方鹿園寺ろくおんじ村の分村。近世には楯縫たてぬい郡に属した。古代楯縫佐香さか郷の遺称地とされ、中世には当地を含む一帯は佐香保として推移したと考えられる。同保は国衙領の一部が開発によって別符の保となり、新たな中世的所領として成立したものであろう。建長元年(一二四九)六月日の杵築大社造営所注進状(北島家文書)に保名がみえ、多久たく郷・宇賀うが郷などとともに流鏑馬一五番の第一四番を勤仕し、また相撲も勤仕している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報