最新 地学事典 「均質化温度」の解説
きんしつかおんど
均質化温度
homogenization temperature
流体包有物を加熱したときに,気液二相の流体包有物や,気体・液体・固体(娘鉱物,daughter mineral)からなる三相の流体包有物が一相になる温度。均一化温度とも。鉱物内部に形成された空隙の容積が温度変化にかかわらず一定と近似できるので,鉱物形成時に流体包有物として捕獲された流体の圧力は,温度低下につれ等容積線(isochor)に沿ってときには固相の晶出を伴い低下する。そして流体包有物内の温度圧力条件は,ある温度で気液二相共存境界線にぶつかり,気相または液相が形成される。さらに常温までの冷却では,流体包有物内の温度・圧力条件は,気液二相共存境界線に沿って変化し,形成された気相または液相はその量比を増す。鉱物が気液二相共存境界線上で形成された場合には,その状態のなかでも液相一相の流体包有物として形成された流体包有物の均質化温度が鉱物の形成温度となり,その温度での飽和蒸気圧が鉱物形成圧力となる。気液二相共存境界線より高い圧力で形成された流体包有物の形成温度は,均質化温度を基にisochorと別な方法から得られる鉱物形成圧力を利用して圧力補正を行い,推定される。均質化温度の最初の測定者はH.C.Sorby(1858)。参考文献:T.J.Shepherd et al.(1985) A practical guide to fluid inclusion studies, Blackie
執筆者:石山 大三
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

