堂浦川口番所跡(読み)どうのうらかわぐちばんしよあと

日本歴史地名大系 「堂浦川口番所跡」の解説

堂浦川口番所跡
どうのうらかわぐちばんしよあと

[現在地名]鳴門市瀬戸町堂浦

堂浦の東部、小鳴門海峡に面した集落の中心部にあった。貞享三年(一六八六)一月、板野いたの撫養むやの内のかげ(堂浦)には番所がなかったが、近年昼夜に限らず他国船の入港があり、他国米の取締も十分できないので番所の設置を希望するという住民の願出により、北泊きたどまりの番所を廃止する代りに蔭浦に川口番所が新設された。奉行として素庄太郎・箕村夫兵衛が任じられた(元居書抜)。堂浦は小鳴門海峡沿いの地域でも人口が格段に多く、漁業を中心とする湊の機能が大きかったため、出入りする自国・他国の船も多かった実情から、川口番所を移して人と物資の取締が強化されたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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