塩化アリル(読み)エンカアリル

化学辞典 第2版 「塩化アリル」の解説

塩化アリル
エンカアリル
allyl chloride

3-chloropropene.C3H5Cl(76.53).CH2=CHCH2Cl.プロペンの高温塩素化,アリルアルコールと濃塩酸との反応などで合成される.不快な刺激臭をもつ無色液体融点-134.5 ℃,沸点45 ℃.0.938.1.414.有機溶媒に可溶,水に微溶.塩化アリルの塩素原子は非常に反応性が高く,水で置換されアリルアルコールになる.眼や呼吸器を刺激する.合成香料のアリル化合物の合成に用いられる.[CAS 107-05-1]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の塩化アリルの言及

【グリセリン】より

…合成法はいずれもプロピレンを原料とするもので,代表的製造工程は次の4通りである。(1)プロピレンCH2=CH-CH3を500~530℃で塩素に結合させ塩化アリルCH2=CH-CH2Clとし,苛性ソーダを用い150℃,14kgf/cm2,pH2~10で加水分解してアリルアルコールCH2=CH-CH2OHとする。次に次亜塩素酸水HOClでクロロヒドリン化し,再びアルカリで加水分解してグリセリンとする。…

※「塩化アリル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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