化学辞典 第2版 「塩化レニウム」の解説
塩化レニウム
エンカレニウム
rhenium chloride
【Ⅰ】塩化レニウム(Ⅲ):ReCl3(292.57).三塩化レニウムともいう.五塩化レニウムを窒素中で熱分解すると得られる.暗赤色の結晶.水,エタノールに易溶.酸化レニウム(Ⅲ),複合セラミックスの製造に用いられる.[CAS 13569-63-6]【Ⅱ】塩化レニウム(Ⅴ):ReCl5(363.47).五塩化レニウムともいう.レニウムの金属粉末を塩素中500 ℃ で加熱すると得られる.暗赤褐色の粉末.水あるいは湿気により急速に加水分解してHReO4とReO2になる.[CAS 13569-71-6]【Ⅲ】塩化レニウム(Ⅵ):ReCl6(398.93).六塩化レニウムともいう.低温でReF6とBCl3を反応させて過剰のBCl3を除くと得られる.緑黒色の針状晶.非常に揮発しやすい.水で加水分解し,ReO4-と水和したReO2になる.加熱するとReCl5と Cl2 に分解する.[CAS 31234-26-1]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報