改訂新版 世界大百科事典 「塩手米」の意味・わかりやすい解説 塩手米 (しおてまい) 金沢藩が1627-1871年(寛永4-明治4)の間,塩師(しおじ)(塩生産者)に貸与した米。翌年の生産予定量に対し年末に半分,翌2,4月に残り半分を貸し出し,生産塩をもって返済させた。塩替(しおがえ)(塩と米との交換比率)は米1石に塩9.5~12俵であった。塩師の生産と生活はこの米によってまかなわれた。生産が予定量を超えると追塩手米を貸し出した。塩の藩営専売はこの塩手米と貸釜制度を軸とした。また塩手米仕法は藩の貢租米の市場としての意味もあった。→塩専売制度執筆者:広山 尭道 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by