塩類化作用(読み)えんるいかさよう(その他表記)salinization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「塩類化作用」の意味・わかりやすい解説

塩類化作用
えんるいかさよう
salinization

乾燥地域内の局地的凹地で起る土壌生成作用の一つ。排水不良のため集水した地下水表面から,多量のナトリウム塩,カルシウム塩などを含んだ水が毛細管現象で上昇し,表層付近に塩化ナトリウム硫酸ナトリウム炭酸カルシウム硫酸カルシウムなどの塩類を集積させる作用をいう。土壌の反応はアルカリ性傾き,特にナトリウム塩類の集積が激しい内陸盆地の土壌では植物の生育をほとんど不可能にしている。塩類化作用が地下水面低下などによって衰えるとアルカリ化作用がこれに続いて起る。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android