塵に同ず(読み)チリニドウズ

デジタル大辞泉 「塵に同ず」の意味・読み・例文・類語

ちりどう・ず

《「老子」四章から》俗世間の人と交わる。塵に交わる。→和光同塵
権者の光を和げ、―・ずるもあるらん」〈貞享版沙石集・九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「塵に同ず」の意味・読み・例文・類語

ちり【塵】 に 同(どう)

  1. ( 「老子‐四」の「和其光、同其塵」による )
  2. 自分の徳や智恵を表にあらわさないで、俗世間の人と隔てなく交わる。塵に交わる。和光同塵。
    1. [初出の実例]「権者の光を和げ、塵に同ずるもあるらん」(出典:貞享版沙石集(1283)九)
  3. 仏菩薩智慧(光)を秘めて衆生のために同じ煩悩(塵)の姿をとってさとりに導く。
    1. [初出の実例]「八万四千の光を和げ、六通三有の塵に同じ給へり」(出典:平家物語(13C前)二)

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