夏季、高温多湿が原因で体が疲れやすく元気がなくなったり、食欲がなくなりやせてきたりする現象で、日本特有のものである。日本の夏はとくに高温多湿であるため汗をかきやすく、水分を多くとって塩分が不足し、だるくて疲労しやすくなる。また水分や冷たいものばかりとるために消化機能が低下し、食欲がなくなってあっさりしたものばかり食べるためにカロリーや栄養が不足してくる。さらに熱帯夜による睡眠不足も影響する。こうした原因が重なり合って夏負けとなるわけで、予防としては、十分に休養をとって睡眠不足を補い、水分の摂取を控え、栄養のある食事をすることが望まれる。土用の丑(うし)の日にウナギを食べる習慣も、夏負け予防の一つの生活の知恵ともいえるわけで、ビタミン剤の内服や塩分の補給が必要な場合もある。なお、夏ばてというのは慢性の高温障害で、慢性熱中症、熱消耗、熱衰弱などと同義語である。
[柳下徳雄]
顔や四肢に特有の紅斑がみられる疾患で,伝染性紅斑の俗称。パルボウイルスの感染によって年長幼児,低学年児童に好発し,乳児や成人には少ない。1〜2週間の潜伏期ののち突然発疹が出る。発疹は両ほおに対称的に生...