日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
外国人患者受入れ医療機関
がいこくじんかんじゃうけいれいりょうきかん
外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP(ジェイミップ):Japan Medical Service Accreditation for International Patients)で認証を得た医療機関。JMIPは、2010年(平成22)に閣議決定した新成長戦略により、国家戦略プロジェクトと位置づけられた国際医療交流を支援するもので、在日・来日外国人患者の受け入れのために、多言語による診療案内、異文化や宗教に配慮した対応などの体制を整備し、総合的な医療サービスが提供できる医療機関を認証する制度である。
認証制度の対象となる医療機関は、医療を総合的に提供している病院であり、かつ、第三者機関、たとえば日本医療機能評価機構や、アメリカに本部を置く国際医療機関認証JCI(Joint Commission International)などの認証を事前に得ているか、取得見込みでなければならない。審査は日本医療教育財団が行い、書面調査と訪問調査が行われる。認証の有効期間は3年間で、更新には審査が必要。また、外国人患者の受け入れ状況を統計情報として年次で提出しなければならない。2013年3月、湘南(しょうなん)鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)、整形外科米盛(よねもり)病院(鹿児島県鹿児島市)、りんくう総合医療センター(大阪府泉佐野市)の3医療機関が制度初の認証を受けた。2021年(令和3)11月時点で計76の医療機関が認証を取得している。
[編集部 2022年1月21日]