旺文社世界史事典 三訂版 「外見的立憲主義」の解説
外見的立憲主義
がいけんてきりっけんしゅぎ
Scheinkonstitutionalismus (ドイツ)
憲法に国民主権や基本的人権の保障がなく,国会,特に下院が国家の意思決定機関でなく,内閣が国会に対して責任を負わない政治形態で,民主的な傾向を阻害する政府優位の官僚国家を指向するものである。1850年に制定されたプロイセン憲法,その延長線上にあるドイツ帝国憲法や,オーストリア−ハンガリー帝国・スペイン・ポルトガル諸国の憲法に見られる。日本の明治憲法もこれに属する。
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