多幸症(読み)たこうしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「多幸症」の意味・わかりやすい解説

多幸症
たこうしょう

感情ないし気分の障害であり、上機嫌ともいう。客観的状況にそぐわない空虚で無内容な爽快(そうかい)な気分状態である。あらゆることに楽天的で、苦にせず、その背景には、人格の水準低下が想定される。老年痴呆(ちほう)、前頭葉の障害、進行麻痺(まひ)などの脳器質性障害や、アルコール、モルヒネなどの中毒性精神障害の場合に出現する。一般には、そう病の気分の高揚は爽快気分として区別される。前頭葉の障害で、無意味なことばの駄洒落(だじゃれ)や、冗談を好むことがあり、これをモリアmoriaまたは、ふざけ症という。発揚は気分の高揚と自己価値の病的高まりをいう。

[永田俊彦]

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