多鰭類(読み)たきるい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「多鰭類」の意味・わかりやすい解説

多鰭類
たきるい
[学] Polypterygii

硬骨魚綱Osteichthyes、条鰭(じょうき)亜綱Actinopterygii、腕鰭区Cladistia(条鰭綱、腕鰭亜綱とする研究者もいる)に属する魚類総称。この類は特有の古代的な特徴を保持した数少ない魚類で、ポリプテルス目のみからなる。チョウザメ類といっしょに軟質類(軟質亜綱)Chondrosteiに入れられていたが、2006年にカナダの魚類学者ネルソンJoseph S. Nelson(1937―2011)によって改訂された新しい分類体系により、腕鰭区として軟質区から独立し、条鰭亜綱のなかの一群として取り扱われるようになった。

[尼岡邦夫 2015年9月15日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android