最新 地学事典 「大和海盆」の解説
やまとかいぼん
大和海盆
Yamato Basin
日本海の中南部に位置する,大和海嶺と本州弧に挟まれた水深約2,000mの海盆。NE-SW方向に伸長し,それに平行に大和海山列が海盆中央部に連なる。富山深海長谷(全長約500km)は富山湾から一部蛇行しながら大和海盆を抜け,日本海盆へと続く。地磁気の縞模様は不明確で,連続性は認められない。地殻熱流量は約100mW/m2程度である。DSDP-IPOD(site 299),ODP(site 794&797)による深海掘削によって大和海盆の層序が明らかにされ,反射法音波探査記録からの音響層序と詳しい対比がされているが,基盤岩については不明である。屈折法音波探査からは,基盤はP波速度分布から見ると典型的な海洋性地殻の特徴を示すが,その厚さは通常の海洋性地殻の2倍近くもあるとされている。大和海盆の形成時期とそのメカニズムについてはまだ定説はないが,中新世前~中期ころの日本海形成時に,大陸地殻の伸長薄化と,海洋地殻を形成する火成活動が重なり合ったと考えられている。
執筆者:倉本 真一
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

