大坂保(読み)おおさかほ

日本歴史地名大系 「大坂保」の解説

大坂保
おおさかほ

志賀町大坂を遺称地とする。承久三年(一二二一)九月六日の能登国田数注文に「大坂保」とみえ、同元年の検注で公田数は一八町九段八と定められた。以後動向や領有関係はまったく不明。室町期には気多社の免田があった。文安元年(一四四四)九月二四日の友永職注文案(気多大宮司家文書)によると、同社友永職沙汰の一一月御祭田として大坂に二ヵ所、計三段があり、作人斎藤方より勅使館田代・同館料として各五〇〇文が納入されている。享徳二年(一四五三)三月二八日大坂住僧宗彦が同地のうち三〇〇刈(年貢一二俵)田地を、永光ようこう伝灯でんとう(現羽咋市)に寄進しているが(「宗彦寄進状」永光寺文書)、戦国期においても気多社の免田支配は継続していた(文明一一年一〇月一七日「友永職注文」気多大宮司家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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