大坂加番(読み)おおさかかばん

精選版 日本国語大辞典 「大坂加番」の意味・読み・例文・類語

おおさか‐かばん おほさか‥【大坂加番】

〘名〙 江戸幕府職名老中支配。小大名が一万石役料を受けて、一年交替で大坂城の番につき(八月交替)、大番士大坂在番を助けたもの。定員四名。警備には自分家来を当てた。大坂加番衆。〔柳営秘鑑(1743)一(古事類苑・官位七八)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「大坂加番」の意味・読み・例文・類語

おおさか‐かばん〔おほさか‐〕【大坂加番】

江戸幕府の職名。老中支配下大坂城の警備にあたった。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の大坂加番の言及

【加番・加役】より

…江戸幕府では大坂城と駿府城とに城代,定番,在番に添えて加番が置かれた。大坂加番は大名役で,1709年(宝永6)以降は4員。役高2万7000石の山里,1万8000石の中小屋,1万石の青屋口,雁木坂各加番から成り,毎年8月に交代。…

【番】より

…このうち,大番は二条・大坂の各在番(2組ずつ,毎年二条は4月,大坂は8月の交代),書院番は駿府の在番(1組,毎年9月の交代)をも任務とした。このほかには,無役の大名の勤める大坂加番(4人,毎年8月の交代),おなじ大名・旗本の勤める駿府加番(3人,毎年9月の交代)などがあった。加番・加役【北原 章男】。…

【役高】より

…例えば1681年(天和1)越後高田城の請取役を命じられた表高(領知朱印高)10万石の越中富山藩主前田正甫(まさとし)は7万石の役高で勤めるよう指示され,105人分の扶持米を受け取っている。また毎年交代で大坂城を守衛する大坂加番役の場合,はじめは大名の領知高に応じて役高が決められていたが,1746年(延享3)に四つの部署ごとに役高が定められ,合計6万5000石に固定された。加番大名には役高の四つ物成(よつものなり)(4割)の合力米が支給されていた。…

※「大坂加番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android