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老中 ろうじゅう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

老中
ろうじゅう

江戸幕府の役職名。将軍に直属し政務を統轄した幕府の常任最高職。加判之列,宿老,執政などともいい,古くは年寄と称した。元和9 (1623) 年阿部備中守正次が宿老に任命されたのが初見。禁中,公家,門跡,諸大名に関することをはじめ,大目付,代官らの役人支配,奉書連判,歳出入,大普請,知行制,寺社,異国御用,参勤交代,大奥,金銀改鋳などを取扱った。

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デジタル大辞泉の解説

ろう‐じゅう〔ラウヂユウ〕【老中】

江戸幕府の最高の職名。将軍に直属して政務一般を総理した。ふつう、2万5千石以上の譜代大名の中から4、5名が選ばれ、月番制で政務の責任者となり実務を行った。宿老。執政。

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百科事典マイペディアの解説

老中【ろうじゅう】

江戸幕府の職名。年寄,宿老とも。もと徳川家の家職で設置時期は不詳。将軍に直属し,常置のものとしては幕府最高の職(大老は臨時の官)。禁中や外交や大名関係の政務を処理し,土木工事や主要役人を指揮し,奉書(老中奉書)に連名署判することなどが職務で,月番制であった。
→関連項目阿部正弘磐城平藩江戸幕府大坂城代大坂定番大坂町奉行遠国奉行外国奉行勝手方家老勘定吟味役関東郡代郡上一揆軍艦奉行交代寄合御用部屋佐渡奉行承応事件所司代諏訪藩駿府町奉行棚倉藩継飛脚土浦藩土井利勝徳川家定奈良奉行日光奉行沼田藩沼津藩評定所伏見奉行堀田正睦本多正信町奉行町触松代藩松平定信松平信綱万石騒動水野忠邦目付山形藩山田奉行陸軍総裁陸軍奉行若年寄

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世界大百科事典 第2版の解説

ろうじゅう【老中】

江戸幕府の職制。年寄,宿老,閣老,執政とも呼ばれ,全国を統治する徳川氏将軍家の〈老〉(としより,おとな)として,将軍に直属してその信任のもとに,所司代,三奉行,遠国奉行,大目付などを指揮して国政を統轄した(老中の〈中〉は〈連中〉〈若者中〉などというように集合を表し,また〈――衆〉のように敬意を表す機能をもつ)。また加判の列とも呼ばれたが,これは老中連署奉書(老中奉書)に署名し,判(花押)を加える者という意味である。

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大辞林 第三版の解説

ろうじゅう【老中】

江戸幕府の職制で最高の地位・資格をもつ執政官。将軍に直属。定員は四または五名。二万五千石以上の譜代大名から選ばれ、月ごとに担当者を定め、江戸城中の御用部屋に詰めて幕政一般を統轄した。

ろうちゅう【老中】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

老中
ろうじゅう

江戸幕府の職名。年寄(としより)あるいは奉書連判(ほうしょれんぱん)、加判(かはん)の列(れつ)などという。将軍家中の支配を担当した若年寄(わかどしより)に対し、大名支配を軸に全国の支配を担当した。大名徳川氏以来の年寄、奉行(ぶぎょう)に起源し、3代将軍家光(いえみつ)期に職掌が整えられた。1634年(寛永11)の「覚(おぼえ)」には、
 一 禁中并公家門跡衆(きんちゅうならびにくげもんぜきしゅう)之事、
 一 国持衆(くにもちしゅう)総大名壱万石以上御用、并御訴訟之事、
 一 同奉書判形(はんぎょう)之事、
 一 御蔵入(おくらいり)代官方之御用之事、
 一 金銀納方(おさめかた)并大分御遣(だいぶなるおつかい)方之事、
 一 大造(たいぞう)之御普請(ごふしん)并御作事(ごさくじ)堂塔御建立(ごこんりゅう)之事、
 一 知行割(ちぎょうわり)之事、
 一 寺社方之事、
 一 異国方之事、
 一 諸国絵図之事、右之条々御用之儀并訴訟之事、
とある。1649年(慶安2)六人衆(後の若年寄に相当)が消滅し、その職掌をあわせたが、4代将軍家綱(いえつな)期の1662年(寛文2)に若年寄が設置され、あらためて分掌事項、支配の役職が定められて幕末に至った。4~5人を定員とし、小事は月番制(毎月1人ずつ交代)で総理し、大事は合議制によったが、うち1人を勝手掛(かってがかり)(財政担当)とした。1867年(慶応3)月番制を廃し、国内事務総裁、会計総裁、外国事務総裁、陸軍総裁、海軍総裁の分掌制となった。京都所司代(しょしだい)、大坂城代、側用人(そばようにん)、若年寄、奏者番(そうじゃばん)兼寺社奉行などの役職にある3万石から12万石ほどの譜代(ふだい)大名(帝鑑間(ていかんのま)・雁間詰(かりのまづめ))から補任(ぶにん)され、城中は中奥(なかおく)の御用部屋で政務をとった。[北原章男]

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世界大百科事典内の老中の言及

【江戸幕府】より

…これらの人物は家光の代にも幕府の老(としより∥おとな)として将軍の意思決定・下達に参加したが,このほかに家光の親衛隊長上がりのグループが〈若き老〉として新たに台頭した。前者が老中であり,後者が若年寄であるが,以後老中が主として幕府の全国支配に関することを担当し,若年寄が旗本,御家人の統率など幕府内部にかかわることを担当したのは,このころの職掌が先例として固定したためである。老中,若年寄が日常的に執務した江戸城中の御用部屋には右筆が付属し,先例調査,文書記録の作成に従事した。…

【家老】より

…武家の家臣中での最高職。年寄,老中,宿老ともいう。家老の呼称は,《鎌倉年代記》や《永享記》にみえるのを早い例とする。…

【古文書】より

…かくして古代・中世古文書学に比し近世古文書学は著しく立ち遅れ,断絶がはなはだしい。 近世の古文書は朝廷・公家・寺社などのほか,統一権力たる幕府(将軍・老中・評定所・各奉行所・代官など)・藩(大名家・藩庁)・旗本・陪臣など,町と村,商家・職人・地主・網元・鉱山・宿問屋などの商業・産業文書に分けられる。とりわけ約7万の村が支配末端機構として作成・授受した村方文書と,私文書が大量に伝存しているのが特色である。…

【御用部屋】より

…江戸城本丸御殿で,大老・老中・若年寄が執務した部屋。初期は将軍御座間(ござのま)の近くにあったが,老中・若年寄の側近的性格が薄れた中期以降は,1684年(貞享1)大老堀田正俊の刺殺事件をきっかけに,将軍の日常生活空間である中奥(なかおく)から表に移された。…

【裁判】より

…奉行代官は裁判の責任者として,その始終を承認するだけで,法廷には原則として冒頭手続,自白調書の確定,判決申渡に出席した。裁判は判例法主義で法曹吏員はこれに固執し,将軍,老中,奉行等が政務の立場からこれを動かすことはほとんどなかったから,ある程度の司法の安定が見られた。警察権は究極的には軍事力で補完されるが,江戸では与力同心が主力で,各地にも手付手代等がその職に当たったが,一般に弱体で,江戸では私人たる目明しを利用した。…

【大名】より

…2万~3万石ないし5万石以下の大名で3種に大別できる。一つは無城であったが特別の恩典を受けて昇格した場合,一つはもと城郭のあった所に住んでいる場合,もう一つは幕府老中に就任するとき無城では資格がないので昇格させた場合である。 (5)無城とは城郭に住まず,領内の政治をとりかつ住居となる陣屋を持つ大名をいう。…

【年寄】より

…本来年齢を重ねた人の意味であるが,転じて組織の中で経験豊富な指導者を意味し,年老,老人,宿老とも書かれ,〈おとな〉と発音される場合もある。室町幕府や江戸幕府,大名家では重臣を年寄,家老老中と称している。また室町時代,江戸時代を通じて宮座,商工業の座,株仲間の重役も年寄と称されており,江戸時代の村落でも庄屋や名主(なぬし)を補佐する役人を村年寄といい,都市の行政単位である町内の行政を担当し,支配機構の末端をになう役人を町(ちよう)年寄と称した。…

【評定所】より

…江戸幕府の最高裁判所ともいうべき司法機関。将軍,老中の施政の諮問機関の一種の役割をも兼ねた。その存在は幕府創設後かなり早くから認められるが,1635年(寛永12)に規則が初めて成文化された。…

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