大室庄(読み)おおむろのしよう

日本歴史地名大系 「大室庄」の解説

大室庄
おおむろのしよう

現在の西大室町・東大室町周辺にあった庄園。文永三年(一二六六)一二月一一日の関東下知状(山本吉蔵氏所蔵文書)は、税所広幹に「上野国大室庄東神沢後閑内田弐町参段・在家弐宇」の領知安堵したもので、「亡母丹治氏宝治二年十二月三日譲状」に任せてとある。すなわち税所広幹は母親丹治氏から宝治二年(一二四八)に譲られて、それを幕府に公認されたのである。このことは、大室庄地頭職を丹治氏がもっており、「亡母丹治氏」(税所広幹母)はその一部を所領として分割相続し、それを税所広幹に譲ったと推定することができる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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