朝日日本歴史人物事典 「由良国繁」の解説
由良国繁
生年:天文19(1550)
戦国時代の武将,上野国新田金山城主。成繁と館林赤井氏娘の嫡子。熊寿丸,六郎。刑部大輔,信濃守を称した。天正6(1578)年,父の死により家督を継ぎ,弟の館林城主長尾顕長と協力して東毛地方を支配した。同10年神流川合戦により北条氏が上野国に進出,国繁・顕長兄弟に金山・館林両城の開城を要求した。母妙印尼は,籠城して戦い,同12年暮れに城を明け渡したものの,同18年に北条氏を攻め滅ぼした豊臣秀吉によりこの戦いの功が認められ,常陸牛久5400石を与えられた。のち徳川家康に属し,慶長16(1611)年牛久に没した。
(唐澤定市)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報