朝日日本歴史人物事典 「大宮売神」の解説 大宮売神 宮殿の平安を守る神。『古事記』や『日本書紀』にはみられず,『古語拾遺』で語られ,天の石戸から出てきた天照大神が移り住む宮殿に仕えたとされている。また,大殿祭の祝詞では,天皇の宮殿に鎮座して出入りの者を監視し悪霊の侵入を防いで,親王や諸臣たちが過ちを犯すことなく,心安らかに仕えるように見守る神であるとされている。宮中の神祇官に祭られる8神のひとつに加えられていた。『古語拾遺』と大殿祭祝詞は忌部氏に関係しており,この神は忌部氏の伝承で重要視されたらしい。『古事記』と『日本書紀』に出てこないのは,両書が中臣氏の影響下に編まれたからであろう。 (西條勉) 出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報 Sponserd by
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大宮売神」の解説 大宮売神 おおみやのめのかみ 「古語拾遺」にみえる神。太玉命(ふとだまのみこと)の娘。天の石窟(いわや)から新殿にうつった天照大神(あまてらすおおみかみ)につかえる。宮中の平安をまもる神として皇居の八神殿にまつられた8神のうちの1神。祈年祭,大殿祭(おおとのほがい)でもまつられた。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例 Sponserd by