大島子村(読み)おおしまごむら

日本歴史地名大系 「大島子村」の解説

大島子村
おおしまごむら

[現在地名]有明町大島子

有明海に北面し、東は小島子こしまご村、南は志柿しかき(現本渡市)に接する。応安三年(一三七〇)九月一二日付足利将軍家下文(詫摩文書)に「島子村」とみえ、多比良木工助通時が領する三分の一を除き詫磨氏直に宛行われ、至徳三年(一三八六)一〇月一一日詫磨親氏は九州探題今川了俊から当地を宛行われたが(「九州探題今川了俊書下」同文書)、同四年天草種世はその領知を妨げている(「散位某書下」同文書)。応永六年(一三九九)三月五日戸賀崎氏範は九州探題渋川満頼の旨を受けて、鳥羽・宮川両氏に島子村などの地を詫磨満親代官に引渡すよう命じた(「戸賀崎氏範施行状」同文書)

室町時代中期、上津浦氏の支配下に置かれたが、天草氏との間で当地をめぐる争奪戦が展開された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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