大師村(読み)だいしむら

日本歴史地名大系 「大師村」の解説

大師村
だいしむら

[現在地名]甲西町大師

村域は宮沢みやざわ村を挟んで南北二地区に分れる。北部は古市場ふるいちば村・清水しみず村の南に位置し、南部は宮沢村の南にあって南はつぼ川で限られる。北部・南部とも東は戸田とだ村、西はばらざわ村。天正九年(一五八一)三月二〇日の武田家印判状(大野家文書)によれば、岩殿いわとの(現大月市)に在番し普請役を勤める代りに郷次の普請役を免除された荻原豊前の被官一〇名のなかに「大師の縫殿右衛門」の名がみえる。翌一〇年徳川家康は領主交替に伴う所領の安堵を行った。一一月八日河西喜兵衛充良は「北大師之内松音分五貫文」を含む四七貫八〇〇文などを本領として言上し、認められた(「徳川家印判状写」譜牒余録)。同一八年一月一四日深向しんこう院末の南大師村松雲しよううん(院)は寺領として「南大師郷」内で二九俵を安堵された(「伊奈忠次寺領証文写」深向院文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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