日本歴史地名大系 「大新田」の解説 大新田おおつじしんでん 三重県:員弁郡北勢町大新田[現在地名]北勢町大辻新田其原(そのはら)村の北、員弁川支流山田(やまだ)川の西岸に位置する。桑名藩領。「北勢町風土記」によれば、この地は以前は大辻と称し、鞁(つづみ)村・平野(ひらの)新田・北中津原(きたなかつはら)村・南中津原村および其原村・麻生田(おうだ)村の入会地であったという。宝暦六年(一七五六)鞁村庄屋渡辺三郎右衛門らは、桑名藩主松平忠刻に願出て大辻の原野開墾の工を起こし、それ以来大辻新田と称したという(北勢町風土記、桑名領郷村案内帳、員弁雑志)。ところが、前出風土記によれば農産の成果は期待はずれであり、明和元年(一七六四)にこの土地を領主へ上地した。 大新田おおしんでん 三重県:桑名郡木曾岬村大新田[現在地名]木曾岬村加路戸(かろと)加路戸川東岸にあり、加路戸新田の南、外平喜(そとびらき)新田の北にある。寛永一五年(一六三八)長島藩主の命により諸戸喜左衛門貞次が松(まつ)ヶ嶋(しま)・殿名(とのめ)・西外面(にしども)三ヵ村(現長島町)の農民の協力を得て開発した(長島細布)。宝暦治水工事に伴う木曾川引堤により土地を失ったが、宝暦九年(一七五九)見入(けんにゆう)川の埋立地に大新田代地三町三反が与えられた(木曾岬村史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by