日本歴史地名大系 「大日川村」の解説 大日川村おびかわむら 奈良県:吉野郡西吉野村大日川村[現在地名]西吉野村大字大日川丹生(にう)川の曲流地、向加名生(むかいあのう)村の対岸にある。丹生神社西方を「オビコ(大日川)向(むかい)」と俗称する。大日川は帯川(曲流地)の佳字地名。加名生郷のうち。慶長郷帳には村高九六・二九八石、幕府領(代官大久保長安)。のち延宝検地により村高は二六〇・八三五石と三倍近く増えている。主産業は農林業。元禄二年(一六八九)の高人別帳に「田方少し御座候へ共、畑方には稗・芋など多く作り申候」とみえ、畑作中心の村である。幕末、文久三年(一八六三)八月末、天誅組主力は天(てん)ノ川辻(つじ)・十津川郷に本陣を移したが、追討諸藩軍の五条方面からの進出に備え、吉村寅太郎ら三〇〇の兵を大日川村に布陣、北曾木(ほくそぎ)村を先陣として備えた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by