十津川郷(読み)トツガワゴウ

デジタル大辞泉 「十津川郷」の意味・読み・例文・類語

とつがわ‐ごう〔とつがはガウ〕【十津川郷】

奈良県十津川沿岸一帯の地。南朝遺跡が残る。また、江戸末期、天誅組てんちゅうぐみが戦った地。

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精選版 日本国語大辞典 「十津川郷」の意味・読み・例文・類語

とつがわ‐ごう とつがはガウ【十津川郷】

奈良県南部、十津川流域の地方の総称大峰山脈の西側にあたり、南朝の遺跡が多い。

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日本歴史地名大系 「十津川郷」の解説

十津川郷
とつかわごう

天平六年(七三四)の造物所作物帳に「吉野遠川」の地名がみえる。洞川どろがわ(現天川村)とする説もあるが、遠津川のことであろう。永治二年(一一四二)二月一五日の大和金峯山寺牒(高野山文書)に「抑件(津脱カ)川者、遠津川郷内領」とある。古くは、十津川郷は現野迫川のせがわ村・大塔おおとう村・十津川村(十津川流域)の地域、すなわち天辻てんつじ峠以南の称で、東北部は天川てんかわ(天ノ川流域)に接続していた。

遠津川を大和国中くんなかからの称呼とする説があり、また高野山から池津川・中津川・遠津河という一種の方位地名とみる説もある。遠津河(吾妻鏡)・十津河(保元物語)・十津川(明月記)などと記され、元弘の乱直前に大塔宮が十津川入りして郷士戸野兵衛・竹原八郎らを頼み(太平記)、正平四年(一三四九)に後村上天皇は十津川十二村宛の綸旨を下賜している。十津川郷が広義の遠津河・十津川郷から現十津川村地域の称呼に限定されるのは近世になってからのことである。

十津川郷
とつかわごう

西田正俊著 十津川村史編輯所 昭和二九年刊

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デジタル大辞泉プラス 「十津川郷」の解説

十津川郷

奈良県吉野郡十津川村にある道の駅。国道168号に沿う。

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