大日平(読み)だいにちだいら

百科事典マイペディア 「大日平」の意味・わかりやすい解説

大日平【だいにちだいら】

富山県立山町,大日岳南西に位置する溶岩高原。もともとは南東に隣接する弥陀ヶ原の一部であったが,称名川浸食によって断絶された。弥陀ヶ原同様に冬季積雪が非常に多く,1年の半分以上が雪に覆われる厳しい環境下,豊富な水量によって形成された湿地が開放的な景観を呈する。南東端には,称名川の流れを一気に350m落とす称名滝がある。立山黒部アルペンルートが貫通してにぎわう弥陀ヶ原と異なり,称名川に隔てられた大日平へは本格的な登山装備が必要なため訪れる人は多くない。弥陀ヶ原とともに2012年7月,ラムサール条約登録湿地となる。バスの終点・称名滝バス停から徒歩2時間以上。
→関連項目ラムサール条約

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の大日平の言及

【大日岳】より

…この尾根は平安時代からの修験道行者の禅定(ぜんじよう)ルートで,奥大日岳と中大日岳との間などに行者岩屋があり,高山植物が豊富で,劔岳の展望もよい。大日岳東側鞍部にある大日小屋から南へ下ると大日平がある。大日平は弥陀ヶ原(みだがはら)と称名(しようみよ)川で境されているが,いずれも同時期に形成された溶岩台地であり,富山からのバスの便がある称名滝にも近い。…

※「大日平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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