大日岳(読み)ダイニチダケ

デジタル大辞泉 「大日岳」の意味・読み・例文・類語

だいにち‐だけ【大日岳】

長野県と新潟県の県境にある白馬連峰の一峰、小蓮華山のこと。標高2766メートル。
富山県東部、立山連峰の一峰。標高2498メートル。その東にある奥大日岳は標高2606メートル、西にある前大日岳は標高1779メートル。
新潟県北東部、飯豊いいで山地最高峰。標高2128メートル。
岐阜県北西部、白山山地の一峰。標高1709メートル。三国嶺。
奈良県南部、大峰山脈の一峰。標高1568メートル。

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精選版 日本国語大辞典 「大日岳」の意味・読み・例文・類語

だいにち‐だけ【大日岳】

  1. [ 一 ] 富山県東部、立山連峰中の一峰。奥大日岳(二六一一メートル)・前大日岳とともに大日尾根を形成。高山植物が多く、南側の斜面にはカモシカが棲息する。標高二五〇一メートル。
  2. [ 二 ] 岐阜県北西部、白山山地の一峰。長良川の水源。標高一七〇九メートル。大日ケ岳。
  3. [ 三 ] 新潟県東北部、飯豊(いいで)山地の一峰。標高二一二八メートル。
  4. [ 四 ] 奈良県南部、大峰山地の一峰。標高一五九三メートル。修験道の行場。

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日本歴史地名大系 「大日岳」の解説

大日岳
だいにちだけ

立山連峰から西へ派出し、立山町と上市かみいち町の境界をなすのが大日山塊(大日山稜山地)で、奥大日おくだいにち(二六一一メートル)・中大日岳(二五〇〇メートル)・大日岳(二五〇一メートル)早乙女さおとめ岳などが連なる。天和三年(一六八三)大淀三千風の「立山路往」に「中道不生の根なし風は大日嶽をなづる、修験三身の行躰まのあたり見るもいみじきや」と記載。元禄一三年(一七〇〇)の立山禅定並後立山黒部谷等絵図(県立図書館蔵)をはじめ、ほとんどすべての新川郡絵図・立山禅定絵図の類に記載されている。古い図には大日嶽一山名のみ記載されているが、文政八年(一八二五)の越中四郡村々組分絵図(高樹文庫)のほか、文政―天保(一八一八―四四)頃の絵図には、大日ヶ嶽・早乙女ヶ嶽と並べ描かれていることが多い。


大日岳
だいにちだけ

釈迦しやかヶ岳の南にあって、古く五智岳・仙岳とも称した(諸山縁起)深仙じんぜん宿の南東近く突兀とした山頂が見える。北東側の絶壁はほとんど垂直に近く、峰中第一の峻険な峰で標高一五九三メートル。大峯七十五靡三五番の行場。深仙宿からの道はこの山の西側を巻いて通る。

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改訂新版 世界大百科事典 「大日岳」の意味・わかりやすい解説

大日岳 (だいにちだけ)

富山県南東部,中新川(なかにいかわ)郡上市町と立山町との境にある山。標高2501m。立山連峰の一つで,連峰北部の劔御前(2777m)から室堂乗越(むろどうのつこし)の鞍部を経て西へ伸びる大日尾根の主峰。大日尾根は,東から奥大日岳(2606m),中大日岳,大日岳,早乙女岳(2025m),前大日岳(1779m)の山々からなり,山体はいずれも古生代末から中生代初めの古期花コウ岩類で,奥大日岳北側には階段状のカールがある。この尾根は平安時代からの修験道行者の禅定(ぜんじよう)ルートで,奥大日岳と中大日岳との間などに行者岩屋があり,高山植物が豊富で,劔岳の展望もよい。大日岳東側鞍部にある大日小屋から南へ下ると大日平がある。大日平は弥陀ヶ原(みだがはら)と称名(しようみよう)川で境されているが,いずれも同時期に形成された溶岩台地であり,富山からのバスの便がある称名滝にも近い。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大日岳」の意味・わかりやすい解説

大日岳(立山連峰)
だいにちだけ

富山県東部、北アルプス立山連峰(たてやまれんぽう)の一峰。剱御前(つるぎごぜん)(2777メートル)から派出する低い室堂(むろどう)乗越(のっこし)の鞍部(あんぶ)を挟んで奥大日岳(2611メートル)、大日岳(2501メートル)、前大日岳(1779メートル)へと続く。奥大日岳は古期花崗閃緑(かこうせんりょく)岩、大日岳は新期花崗岩で構成される。大日連山の尾根は平安時代から修験(しゅげん)者の禅定(ぜんじょう)ルートで、行者岩屋などが残る。このルートから立山川の谷を隔てて剱岳の展望がよく、キバナシャクナゲなどの高山植物の宝庫でもある。室堂ターミナルから雷鳥平を経る縦走コースがあり、大日岳から南方へ下ると大日平(だいら)で、称名(しょうみょう)滝への道がある。

[深井三郎]

『深井三郎著『黒部立山アルペンルート』(1974・古今書院)』


大日岳(飯豊山地)
だいにちだけ

新潟、福島、山形の三県にまたがる飯豊山地(いいでさんち)の最高峰。標高2128メートル。山地は飯豊山を中心に二王子(におうじ)岳、大日岳、三国(みくに)岳に分かれ、中央に位置するのが大日岳である。山頂部は花崗(かこう)岩類からなり、東西に細長い。南東部は実(さね)川の源流地帯で、峡谷が形成され急崖(きゅうがい)をなしている。登山口は飯豊川の谷を登る赤谷(あかたに)口や日出谷(ひでや)からの実川口がある。

[山崎久雄]

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百科事典マイペディア 「大日岳」の意味・わかりやすい解説

大日岳【だいにちだけ】

富山県東部の山。立山連峰の前山にあたり,標高2501m。東の奥大日岳(2611m),西の前大日岳(1779m)を含めた総称でもある。花コウ片麻岩からなり,山頂は比較的平たん。東側の立山連峰から室堂乗越を経由する縦走路があり,西は大日平を経て称名(しょうみょう)滝に至る。山名は江戸時代にもみえ,修験(しゅげん)の行場でもあった。
→関連項目白山国立公園

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大日岳」の意味・わかりやすい解説

大日岳
だいにちだけ

富山県東部,立山連峰の剣御前 (2777m) から室堂乗越の鞍部を経て西方に延びる大日尾根沿いの山。東から奥大日岳 (2611m) ,大日岳 (2501m) ,前大日岳 (1779m) などの峰があり,上市町と立山町の町界を形成している。山体は新期花崗岩から成る。高山植物が多く南斜面の畜生平はカモシカの生息地。平安時代から修験道行者の修行地として知られた。

大日岳
だいにちだけ

新潟県北東部,山形・福島両県境近くにある飯豊山地の主峰。標高 2128m。自然景観をよく残し,磐梯朝日国立公園に属する。

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デジタル大辞泉プラス 「大日岳」の解説

大日岳

岐阜県郡上市にある道の駅。国道156号に沿う。

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