大深山遺跡(読み)おおみやまいせき

日本歴史地名大系 「大深山遺跡」の解説

大深山遺跡
おおみやまいせき

[現在地名]川上村大深山

千曲川右岸天狗てんぐ山の南斜面は急崖をつくりながら千曲川に下っているが、標高一三〇〇メートル台にやや平坦な部分が三ヵ所あり、その中央西原台に本遺跡がある。

昭和初年牧柵構築の際発見されたが、その後、昭和三五年(一九六〇)から四年間、八回の調査が実施され、主要部分約四・五アールを発掘して縄文中期の住居跡五一軒とともに多数の遺物を検出した。住居は舌状台地の西縁及び東縁に沿って並び、中央部が空白部(広場)となる典型的な中期集落形態をとっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

国指定史跡ガイド 「大深山遺跡」の解説

おおみやまいせき【大深山遺跡】


長野県南佐久郡川上村大深山にある縄文時代の集落跡。赤顔(あかづら)山の東南麓、千曲(ちくま)川上流右岸の標高1300mを超えた平坦地に位置する。八ヶ岳山麓一帯に数多く分布する縄文遺跡のなかでも最高度にあり、全国の縄文遺跡でも最高位にある遺跡である。1953年(昭和28)からの数次にわたる調査で、竪穴(たてあな)住居跡が約50ヵ所、積み石遺構、数万点におよぶ土器石器が発見され、1966年(昭和41)に国の史跡指定された。現在、住居跡には2棟の住居が復元され、完全な形で出土した異色の人面香炉形土器(通称ウルトラマン」)などの出土品は、川上村農村総合文化センターに保存・展示されている。JR小海線信濃川上駅から車で約15分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

事典・日本の観光資源 「大深山遺跡」の解説

大深山遺跡

(長野県南佐久郡川上村)
信州の史跡百選」指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

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