大臣山
だいじんやま
鶴岡八幡宮背後の山で、標高約五〇メートル。「攬勝考」は源頼朝がこの地に八幡宮を勧請してより、八幡大神の奥院の山とも称すべき地のために、「大神山」が正しいとする。「鎌倉志」は鎌倉山の別称であるとし、上宮の地は藤原鎌足が鎌を埋めた所で松岡といい、その背後の山を大臣山だとする。「湘中紀行」なども「俗説、昔者大臣藤鎌子、埋所持鎌、此其所也、故北山名大臣山」と記すように、鎌足が鎌を埋めたことが山名の由来だとする話は近世に固定したようであり、中世からある地名ではなかろう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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