天金(読み)テンキン

デジタル大辞泉 「天金」の意味・読み・例文・類語

てん‐きん【天金】

洋とじの書物で、上方小口こぐち金箔きんぱくをはりつけたもの。また、その製本様式。

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精選版 日本国語大辞典 「天金」の意味・読み・例文・類語

てん‐きん【天金】

  1. 〘 名詞 〙 書物の装丁法の一つ。書物の上方となる切口部分(天)だけに金箔を付けたもの。
    1. [初出の実例]「天金(テンキン)紫表紙袖珍形の Sketch Book を出して」(出典:黒い眼と茶色の目(1914)〈徳富蘆花〉五)

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世界大百科事典(旧版)内の天金の言及

【製本】より


[化粧裁ち(仕上げ断裁)と小口装飾]
 中身の前小口,天,地の余白を断裁機で断裁し,指定の寸法に仕上げることである。天金head giltをつける場合は,いちどに三方を切らず,まず天だけ切って金をつけ,それから前小口と罫下を切る。三方金edge giltの場合は,三方とも仕上げ裁ちしてから金をつける。…

【てんぷら(天麩羅)】より

…当初は,もっぱら屋台が中心で高級な食べ物ではなかったが,嘉永(1848‐54)ころから居つきの店で天ぷらを業にする者も多くなり,当時の著名料亭の中にもてんぷらを看板にする店も現れた。明治の東京で最も繁盛したてんぷら屋は銀座の天金と新橋の橋善で,てんぷらはすしとともに東京名物とされるようになった。一方小さな座敷で揚げ場を前にグループで卓を囲む,いわゆるお座敷天ぷらが台頭したのは,明治の終りから大正へかけてのことである。…

※「天金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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