太駄村(読み)おおだむら

日本歴史地名大系 「太駄村」の解説

太駄村
おおだむら

[現在地名]児玉町太駄

身馴みなれ川流域に位置し、北東河内こうち村、東は不動ふどう(五四九・二メートル)から南西に延びる尾根を境に秩父野上下郷のがみしもごう(現長瀞町)。身馴川を遡上し、南の同郡金沢かねざわ(現皆野町)を経て秩父に至る道が通り、村の北西端すぎノ峠を越えて下阿久原しもあぐはら(現神泉村)に至る道が分岐する。中世には太駄郷とも称された。文禄三年(一五九四)五月の武州秩父郡太駄之郷御地詰帳写(県立文書館蔵)には二三人の百姓が登録され、貫高二一貫四〇九文の村内全田畑が把握された。ただしこのうちの五名は村内有力農民の抱えで、地詰帳には屋敷だけが抱え主の名で記載されているにすぎないことから、実際の名請人は一八人である。慶長三年(一五九八)五月伊奈備前守による検地を受け、武州秩父郡太駄之郷坪入御帳(写、同館蔵)が作成された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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