奈保山東陵(読み)なほやまのひがしりよう

日本歴史地名大系 「奈保山東陵」の解説

奈保山東陵
なほやまのひがしりよう

[現在地名]奈良市奈良阪町

奈良坂の西、黒髪くろかみ山東北方の山を養老ようろうヶ峯といい、元明天皇陵に考定されている。天皇は養老五年(七二一)一二月七日に死去、蔵宝山雍良岑さほやまよらのみねで火葬するようにという遺詔に従って、一三日、喪儀を行わず椎山ならやま陵に葬った。「続日本紀」に「十二月己卯、崩于平城宮中安殿、時春秋六十一、遣使固守三関乙酉、太上天皇葬於大倭国添上郡椎山陵、不喪儀、由遺詔也」などとみえ、また「天平勝宝七年十月丙午、遣使於奈保山東西等山陵、奉幣以祈請」ともある。自然の山を利用した陵で、「延喜式」(諸陵寮)には「兆域東西三町、南北五町、守戸五烟」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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