奸む(読み)カダム

デジタル大辞泉 「奸む」の意味・読み・例文・類語

かだ・む【×奸む/×姧む/×佞む】

[動マ四]《「かたむ」とも》
悪事をたくらむ。あざむく。
いつはり―・める心をもちて」〈続紀宣命・二八詔〉
姦淫かんいんする。
「今の夫に―・みつるびて」〈霊異記・中〉

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精選版 日本国語大辞典 「奸む」の意味・読み・例文・類語

かだ・む【奸・姧】

  1. 〘 自動詞 マ行四段活用 〙 ( 「かたむ」とも )
  2. 心がねじけている。心が曲がっていて、悪事をたくらむ。
    1. [初出の実例]「然れば先にしが奏(まを)しし事は、事毎に姧(かだミ)(へつらひ)てありけり」(出典続日本紀‐天平宝字八年(764)九月二〇日・宣命)
  3. 男女がよこしまな情交をする。姦淫(かんいん)する。
    1. [初出の実例]「復、屡(しばしば)己が婦を他に姧(カタメ)りと嫌(うたが)ひて、好みて官司(つかさ)に向(ゆ)いて、決(ことわり)(まう)すこと有り」(出典:日本書紀(720)大化二年三月(北野本訓))

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