妙清(読み)みょうせい(その他表記)Myo-ch`ǒng

改訂新版 世界大百科事典 「妙清」の意味・わかりやすい解説

妙清 (みょうせい)
Myo-ch`ǒng
生没年:?-1135

朝鮮,高麗時代の僧で西京平壌)の反乱の首謀者。改名して浄心といった。陰陽地理の説に通じ,西京の日者(天文を観測し吉凶を占う者)白寿翰の師となり,民心をとらえた。2人は陰陽の術をもって仁宗に取り入り,異変の多い上京(首都開城)から西京に遷都すれば国は栄えると進言した。仁宗はこれに動かされて西京に巡幸し,廷臣のなかにも妙清支持者がふえた。これに対して金富軾(きんふしよく)らは遷都に強く反対し妙清を妖人として排撃した。この状況を見て妙清は1135年西京で反乱を起こし,国を大為と称し,天開と建元したため,仁宗は金富軾に命じて討伐させた。やがて妙清は仲間に斬られたが,西京の民衆翌年まで抵抗を続けた。
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367日誕生日大事典 「妙清」の解説

妙清 (みょうしょう)

生年月日:1239年6月11日
鎌倉時代前期;後期の社僧
1305年没

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世界大百科事典(旧版)内の妙清の言及

【金富軾】より

…粛宗(1095‐1105)のとき,科挙に合格し,仁宗代(1122‐46)に宰相となった。1126年に起きた李資謙の乱後,妙清ら西京人は風水地理説に基づいて西京遷都論を唱え,また,女真人が建てた金への侵略を主張したが,これを事大主義の立場から徹底的に批判・攻撃したのが金富軾であった。妙清一派はついに西京で反乱を起こしたが(妙清(みようせい)の乱),これも彼の指揮する官軍によって鎮圧された。…

※「妙清」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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