威す(読み)オドス

デジタル大辞泉 「威す」の意味・読み・例文・類語

おど・す〔をどす〕【威す/×縅す】

[動サ五(四)]《「緒通す」の意》よろいさねを糸または革でつづり合わせる。「黒糸で―・した鎧」
[補説]「縅」は国字

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「威す」の意味・読み・例文・類語

おど・す【威・脅・嚇】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「おじる(怖)」の他動詞形 )
  2. こわがらせる。恐れさせる。脅かす。脅迫する。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「『かくおどしきこゆべかりけれ』とて、大将を近く召してせめさせ給へど」(出典:宇津保物語(970‐999頃)楼上下)
  3. はっと気付かせる。びっくりさせる。驚かす。
    1. [初出の実例]「日のさし入りたるに、ねぶりてゐたるを、おどすとて」(出典:枕草子(10C終)九)
  4. (こ)ったことをする。趣向をかまえる。
    1. [初出の実例]「みしを美石などとおどして」(出典:洒落本・北華通情(1794))

おど・すをどす【威・縅】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「緒(お)を通す」の意 ) 鎧(よろい)の札(さね)を糸、革、または布帛の緒でつづりあわせる。
    1. [初出の実例]「膝丸と申は、牛千頭が膝の皮を取りおどしたりければ、牛の精や入たりけん」(出典:保元物語(1220頃か)上)

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