婚姻費用(読み)コンインヒヨウ

デジタル大辞泉 「婚姻費用」の意味・読み・例文・類語

こんいん‐ひよう【婚姻費用】

結婚した夫婦共同生活を送るのに必要な費用。衣食住費のほか、教育費・娯楽教養費・交際費なども含む。
[補説]民法第760条により、夫婦は資産収入などの事情を考慮して、婚姻費用を分担すると規定されている。夫婦間合意ができない場合は、家庭裁判所家事調停審判の申し立てをすることができる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の婚姻費用の言及

【婚姻】より

…民法755条以下),別産制と異なった財産制に従うことを自由に決めることができるけれども,この夫婦財産契約は,婚姻届出前に約束して登記する必要があるし(756条),いったん決めた内容は原則として変更できないとされている(758条)。(2)婚姻費用の分担 婚姻生活に必要ないっさいの費用,すなわち食糧費,衣料費,住宅費,医療費,娯楽費,交際費,子の養育ないし教育費等は臨時の出費を含めて,夫婦の〈資産,収入その他いっさいの事情を考慮して〉互いに分担しなければならない(760条)。なお税金は課税物件の権利者が負担するから,婚姻費用に入らない。…

【夫婦財産制】より

…そこで,以下法定夫婦財産制に限って説明する。(1)婚姻費用の分担 夫婦はその資産,収入その他いっさいの事情を考慮して,婚姻から生ずる費用を分担する(760条)。婚姻費用とは,夫婦と未成熟子を中心とする家族が,その財産,収入,社会的地位等に応じて共同生活を営むのに要する費用である。…

※「婚姻費用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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