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家庭裁判所 かていさいばんしょ family court

翻訳|family court

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

家庭裁判所
かていさいばんしょ
family court

家族関係から生ずる法律問題を取扱うことを目的とする特別裁判所家庭裁判所は,扱う事件の性質上,普通の民事または刑事の裁判所の場合に比べてゆるやかな手続に従って裁判をする。家庭裁判所の考え方はかなり古いもので,19世紀にはイギリスにおいて離婚および婚姻事件裁判所が宗教裁判所の負担を軽減するために設立された。

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知恵蔵2015の解説

家庭裁判所

憲法76条が定める下級裁判所の一種で、(1)家事審判法の定める家庭に関する事件の審判・調停、(2)離婚や認知等の人事訴訟の第1審の裁判、(3)少年保護事件の審判、(4)少年の福祉を害する成人の犯罪に係る第1審の裁判などを行う。地方裁判所と同様に全国50カ所に置かれている。家庭に関する紛争の解決のためには、当事者による話し合いが特に重要であることから、家庭裁判所でまず調停・審判が行われ、これらが不調に終わった場合に訴訟が提起される。2004年の人事訴訟法の施行により、人事訴訟の第1審管轄権が地方裁判所から家庭裁判所に移され、調停等と訴訟の連携を図り、家庭裁判所の専門性を活かすことができるようになった。また、少年の犯罪や非行については、家庭裁判所により必要な調査や監護の措置が取られ、少年の矯正のために少年院送致等の保護処分がなされたり、刑事処分が相当と認められるときには検察官への送致などが行われる。家庭裁判所の裁判や調停等には、心理学などの専門的知識を活用して事件の調査等に当たる家庭裁判所調査官や、一般国民の良識を反映させるために家事調停委員・参与員が関わっている。

(土井真一 京都大学大学院教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

かてい‐さいばんしょ【家庭裁判所】

家庭に関する事件の審判・調停および少年保護事件の審判などを行う下級裁判所の一。昭和24年(1949)少年審判所家事審判所とを統合して設置された。→家事審判家事調停

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百科事典マイペディアの解説

家庭裁判所【かていさいばんしょ】

戦後設立された下級裁判所の一種,特に家庭に関する事件と少年事件を扱う。主に家事調停家事審判および少年保護事件の審判を行う権限をもつ。地方裁判所と同格の裁判所。
→関連項目寄与分禁治産者虞犯少年財産分与裁判所少年院少年鑑別所少年裁判所審級人事訴訟単独裁判官地方検察庁犯罪少年判事非行少年

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かんたん不動産用語解説の解説

家庭裁判所

家庭事件の審判・調停、少年保護事件の調査・審判などを扱う下級裁判所。

出典|(株)ネクストコーポレーション
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世界大百科事典 第2版の解説

かていさいばんしょ【家庭裁判所】

夫婦間,親子間その他親族間の問題や争いと非行少年の保護を扱う裁判所。日本国憲法の制定,それに基づく親族法,相続法の改正後まもない1949年に家事審判所少年審判所(少年審判)とを合体してつくられた。家庭内の争いや問題は,民事訴訟を扱う地方裁判所とは別の裁判所で,訴訟とは異なる方式(調停,審判)によって扱われるのが適切であり,また少年非行は少年の家庭の問題と深く関係する場合が多いので,家庭内の争いと少年非行とは総合的・有機的に扱われる必要があるという考えから,通常裁判所から独立した裁判所となっている。

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大辞林 第三版の解説

かていさいばんしょ【家庭裁判所】

家庭事件の審判・調停、少年保護事件の調査・審判などを扱う下級裁判所。地方裁判所と同格で、所在地・管轄地域も同じくする。家裁。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

家庭裁判所
かていさいばんしょ

おもに、家事事件の審判・調停および少年保護事件の審判を行う下級裁判所。その所在地や管轄地域は、地方裁判所と同様で、全国に50か所設けられている。最高裁判所は、家庭裁判所の事務の一部を取り扱わせるため、支部または出張所を設けることができる。
 家庭裁判所は、裁判所法の制定当初から認められていたものではなく、1949年(昭和24)に、昭和23年法律第260号による改正によって、それまで、地方裁判所の支部であった家事審判所(1948年設置)と法務省の所管であった少年審判所(少年犯罪について保護処分を行う機関。1923年設置)の権限をあわせて行う独立の裁判所を設ける趣旨から設置されたものである。[伊東俊明]

家庭裁判所の権限

家庭裁判所は、次のような権限を有する。
(1)家事事件手続法で定める家事事件の審判および調停。
(2)人事訴訟法で定める人事訴訟の第一審の裁判。当初は、地方裁判所が人事訴訟についても第一審裁判所として管轄権を有していたが、種々の専門的知見を有する家庭裁判所調査官という独自の調査機関を備え、家事調停を実施している家庭裁判所が人事訴訟について担当するのが適切であるとして、2003年(平成15)制定の人事訴訟法によって、人事訴訟の管轄が地方裁判所から家庭裁判所に移管された。
(3)少年法で定める少年の保護事件の審判。
(4)そのほか、他の法律で家庭裁判所の権限とされたもの。たとえば、戸籍法に基づく戸籍に関する事件(氏名や性別の変更など)、児童福祉法に基づく里親に委託することの承認、生活保護法に基づく被保護者を養護施設に収容するについての許可などである。
 これら以外に、法律で定められた権限以外のものとして、家事相談を行っており、さらに、司法的機能のほかに、家庭裁判所調査官による家庭環境調整(ケース・ワーク)機能も担っている。[伊東俊明]

組織

家庭裁判所は相当な員数の裁判官(判事および判事補)で構成される(各家庭裁判所の裁判官の員数は、最高裁判所が定める)。このうち、家事事件を扱う裁判官は、旧家事審判法のもとでは、家事審判官とよばれていたが、家事審判官が家事調停にも携わることについての違和感を払拭することができないなどという理由により、現行の家事事件手続法のもとでは、家事審判官という呼称は廃止された。
 家庭裁判所には事務局が付置され、裁判官以外の職員として、裁判所書記官、裁判所速記官、裁判所速記官補、裁判所事務官、裁判所技官などが配置されるほか、家庭裁判所に特有の職員として、家庭裁判所調査官および調査官補が置かれている。なお、常勤の職員ではないが、民間から選任される家事審判の参与員と家事調停の家事調停委員がいる。[伊東俊明]

家庭裁判所調査官

家庭裁判所調査官は各家庭裁判所に置かれ、家事事件の審判および調停に必要な調査その他、法律において定められている事務を行う。家事事件の審判・調停および少年保護事件においては、平和で健康な家庭の保持、健全な少年の育成が要求されるため、関係人を取り巻く社会生活環境を含めた事実関係の十分な調査が要請される。その調査も、事件の関係人の性格・経歴・生活状況・財産状態および家庭その他の環境について、医学・心理学・社会学・経済学その他の専門的知見を活用した調査が要求される。家庭裁判所調査官は、これらの調査を行うとともに、家庭環境調整のために必要と認めるときは、児童福祉機関と連絡をとり、少年審判に付すべき少年を発見して裁判所に報告し、審判や保護処分のために、少年を観護・観察するなどの職務を行う。これらの職務を行うにあたっては、その事件を担当する裁判官の命令に従う。[伊東俊明]

裁判機関

家庭裁判所が審判または裁判を行うときは、1人の裁判官がその事件を取り扱うが(単独制)、他の法律において、合議体で取り扱うべきものと定めているときは(たとえば、家庭裁判所の裁判官の除斥、忌避に関する裁判など)、合議体による。合議体の員数は3人であり、そのうち1人を裁判長とする点は、地方裁判所と同様である。[伊東俊明]

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世界大百科事典内の家庭裁判所の言及

【下級裁判所】より

…それに応じて各国とも上位・下位の関係で何種類かの裁判所を設けている。日本では,最上位が最高裁判所,その下に高等裁判所,その下に同格分担の関係で地方裁判所家庭裁判所があり,地方裁判所の下に簡易裁判所がある。地方裁判所と簡易裁判所は一面また分担の関係にあるともいえる。…

【特別裁判所】より

…その結果,現在では,あらゆる民事・刑事・行政事件が通常裁判所に属することになっている。通常裁判所とは,最高裁判所を頂点に,それと,高等裁判所,地方裁判所,家庭裁判所および簡易裁判所をいう。家庭裁判所は,特定の種類の事件(家庭事件,少年事件)のみを扱うが,その裁判に対しては高等裁判所,最高裁判所に不服申立てができる。…

【非行】より

…根底には少年の人権と福祉を守る立場が貫かれている。非行を犯した少年は家庭裁判所へ送致され,少年本人や保護者の資質,環境,経歴等に関する専門的調査に基づいて,審判不開始,不処分,保護処分,検察官送致等が決定される。なお保護処分には少年法による保護観察と少年院送致,さらに教護院・養護施設(1997年,それぞれ児童自立支援施設,児童養護施設と改称)など児童福祉法に基づく処分が含まれる。…

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