嫁ぬすみ(読み)よめぬすみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「嫁ぬすみ」の意味・わかりやすい解説

嫁ぬすみ
よめぬすみ

身分財産などの違いにより縁談進捗(しんちょく)せぬ場合、男が女を連れ出して結婚しようとする習俗。嫁カタギ、カカソビキ、ドラウチなど名称は多く、西日本を中心に全国的に分布していた。両人相思の仲なのに女の親が反対のため、男が仲間の協力のもと、相手の女とも連絡して敢行するのが通例であった。駆け落ちとは異なり、そのまま村内にとどまることが多く、簡単な祝言(しゅうげん)をあげて、女の親に承認を迫るという風であった。嫁入り婚の普及する過程で、「家」を考える家長の立場と、なおも若者組による婚姻統制を捨てきれぬ若者たちの立場とが衝突して成立したものである。

竹田 旦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む