子宮肉腫(読み)しきゅうにくしゅ

家庭医学館 「子宮肉腫」の解説

しきゅうにくしゅ【子宮肉腫】

 子宮悪性腫瘍(あくせいしゅよう)の一種です。子宮がんは、子宮内膜腺上皮(しきゅうないまくせんじょうひ)、子宮頸部扁平上皮(けいぶへんぺいじょうひ)などの上皮成分から発生する悪性腫瘍ですが、子宮肉腫は子宮の非上皮部分から発生する悪性腫瘍で、とくに子宮平滑筋(へいかつきん)から生じたものを子宮平滑筋肉腫(しきゅうへいかつきんにくしゅ)と呼びます。
 がんに比べて非常にまれな病気ですが、診断がむずかしく、子宮筋腫(「子宮筋腫」)と診断されて、手術時に発見されることもあります。
 40歳から60歳の人によく発病し、発育がとても速いうえ、血行性に(血液の流れによってがん細胞が運ばれて)肝臓や肺にも転移(てんい)をおこしやすく、予後不良の腫瘍です。
 治療は手術療法がおもで、子宮全摘出術(ぜんてきしゅつじゅつ)を行ないます。抗がん剤や放射線療法はあまり効果がありません。
 最近は、CTスキャン、MRI(磁気共鳴画像装置)などの画像診断、あるいは子宮腔内(しきゅうくうない)の細胞検査などで、子宮肉腫の診断がつくこともありますが、いまだに、婦人科の腫瘍のなかではもっとも診断のむずかしい病気です。
 子宮肉腫は、子宮筋腫と同様に子宮が増大しますが、筋腫よりはやややわらかく、その増大速度が筋腫に比べて速いことが特徴です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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