子松郷(読み)こまつごう

日本歴史地名大系 「子松郷」の解説

子松郷
こまつごう

和名抄」諸本にみえる郷名。高山寺本に「古末ツ」、東急本に「古万都」の訓がある。天平宝字二年(七五八)の平城宮跡出土木簡(「平城宮木簡概報」一九―二一頁)に「駿河郡子松郷津守部宮麻呂役荒堅魚拾壱斤拾両」とみえる。比定地については、(一)現御殿場市上小林かみこばやしから小山おやま町下小林とする説(駿河志料)、(ニ)現御殿場市御殿場・深沢ふかさわ東田中ひがしたなかなどの一帯とする説(大日本地名辞書)、(三)前掲木簡に記載されるように当郷の住民が海産物の堅魚を貢進しているので海に近い所とする説などがある。

子松郷
こまつごう

「和名抄」高山寺本は「古末豆」、東急本は「古万都」と訓を付す。中世には九条家に伝領された小松こまつ庄がみえる。遺称地は不明であるが、「全讃史」は現仲多度なかたど郡の琴平ことひら町の上櫛梨かみくしなし・下櫛梨を除く諸村と、満濃まんのう町の四条しじよう仲南ちゆうなん町の佐文さぶみの各村をあてる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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