季札剣を挂く(読み)きさつけんをかく

故事成語を知る辞典 「季札剣を挂く」の解説

季札剣を挂く

状況がどんなに変わっても、心に決めたことを貫くことのたとえ。

[由来] 「史記―呉ご世家」に出て来るエピソードから。紀元前六世紀ごろ、中国の春秋時代のこと。呉という国の王族、季札は、賢者として知られていました。彼がある国に使節として赴く途中、徐じょという国に立ち寄った際、徐の君主は、季札が持っている宝剣をたいへん気に入り、口には出しませんが欲しがっているようでした。季札はそれに気づいていましたが、使節としての仕事があるので、そのまま出立して行きました。やがて、無事に使命を果たした帰り道、季札が再び徐に立ち寄ると、あの君主はすでに亡くなっていました。そこで季札は、亡き君主の墓に生えている木に、その剣を懸けて立ち去ります。どうしてそんなことをするのかと聞かれた彼は、「あのとき心に決めたことだから、相手が死んだからといってその決意には背けない」と答えたということです。

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