季節性アレルギー(読み)きせつせいあれるぎー

日本大百科全書(ニッポニカ) 「季節性アレルギー」の意味・わかりやすい解説

季節性アレルギー
きせつせいあれるぎー

アレルギーのうち特定の時期にのみ発症するものの総称。原因物質によってさまざまな種類がある。春先によくみられるスギ花粉に代表される花粉アレルギー(花粉症)が有名であるが、スギ花粉には秋口に飛散するものもある。秋によくみられる花粉アレルギーの原因物質としては、ほかにブタクサヨモギなどのキク科植物、シバススキなどのイネ科植物、カナムグラなどのアサ科植物がある。ブタクサは繁殖力旺盛(おうせい)な北アメリカ原産の外来種で、空中に花粉が飛散してアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎など鼻や眼に花粉症の症状を引き起こすほか、花粉が微粒であるため喘息(ぜんそく)の原因ともなる。ヨモギは野原や道ばたに全国どこでもみかける多年草で、またカナムグラは木などにつるで絡みついて自生し、これらも花粉を空中に飛散させて花粉症を引き起こす。

[編集部 2017年4月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android