大学事典 「学外学位課程」の解説
学外学位課程
がくがいがくいかてい
一般に大学において学位を取得するためには,学生は所属大学のキャンパスにある教室で授業に出席し,所定の年限の教育課程を修了することが求められる。こうした在籍要件をいっさい(もしくはほとんど)課さずに,キャンパスの外,つまり「学外」での学習経験のみを評価して学位を授与する仕組みを総称して学外学位課程とよぶ。いわゆる成人学生の大学教育機会への需要が高まった1960~70年代のアメリカ合衆国で発展した。軍隊や企業,政府機関など大学以外の場で行われた教育・学習の成果,あるいは大学レベルの標準学力テストの結果等を授業に出席して取得した単位と同等と認定することで,学外での学習のみで学位を取得することを可能にした。またテレビ・ラジオ,インターネット等を介して行われる通信教育による学位課程も,オフキャンパスでの学習という意味で学外学位課程と称されることがある。
著者: 濱中義隆
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報