大学事典 「学生自由連合」の解説
学生自由連合[独]
がくせいじゆうれんごう
ドイツの党派を超えた学生団体の連合組織(社団法人)。約100万人の学生が加入し,そのなかから90名の構成員が選ばれて運営にあたっている。その目的は,学生の利害に関わる社会的,文化的,政治的,経済的な事柄について,学生の主張を代表し,親の収入にかかわらず教育へのアクセスを保障することなど,差別の撤廃とも取り組んでいる。法的にも,財政的にもFZSは大学における学生の代表と見なされている。ドイツでは,学生の代表が大学のアクレディテーションにあたってその過程に参加することが義務付けられているが,FZSはそこに代表を送っている。またドイツにおけるボローニャ・プロセスの遂行にあたっての作業グループにも教員組合,大学の代表などと並んでメンバーの一員となっているなど,大学政策の決定過程に,個々の大学レベルだけでなく,州,連邦のレベルで関与している。またドイツを代表し,ヨーロッパ学生連合の構成員ともなっている。
著者: 木戸裕
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報