宇文氏(読み)うぶんし(その他表記)Yu-wen shi; Yü-wên shih

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宇文氏」の意味・わかりやすい解説

宇文氏
うぶんし
Yu-wen shi; Yü-wên shih

3世紀中頃勃興し,6世紀後半に中国の華北北周王朝 (557~581) をつくった北方民族。慕容氏拓跋氏とともに,もと満州からモンゴリアに遊牧した鮮卑族の一部族とされている。ただし,匈奴系説や宇文氏自身は南匈奴子孫だがその被支配者が鮮卑系であるとする説もある。4世紀前半,慕容氏に敗れてそのもとに入った。北魏の拓跋氏が慕容氏を破ったあと,武川 (北魏の6鎮の一つ) に移り住んでいた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「宇文氏」の解説

宇文氏
うぶんし

3世紀ごろ,モンゴル高原に勃興したトルコ系遊牧民の鮮卑族の一派
同系の慕容氏・拓跋 (たくばつ) 氏と争った有力氏族で,6世紀に華北に建国された北周は,宇文氏の王朝。

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世界大百科事典(旧版)内の宇文氏の言及

【宇文泰】より

…宇文泰の字黒獺(こくたつ)も胡族としての名である。宇文氏は北魏の政策により武川鎮(内モンゴルのフフホト北方)に移住定着して,代々北辺の守備に任じ,名家として知られた。六鎮(りくちん)の乱が起こると,宇文泰は父兄とともに中国内地に南下し,北魏が関中に派遣した反乱討伐軍に身を投じた。…

※「宇文氏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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