宇賀志村(読み)うかしむら

日本歴史地名大系 「宇賀志村」の解説

宇賀志村
うかしむら

[現在地名]菟田野町大字宇賀志

宇賀志川に沿った谷間村落。「日本書紀」神武天皇即位前紀戊午年六月二三日条の東征神話に「遂に菟田下県に達(とほりい)たる。因りて其の至りましし処を号けて菟田(うた)の穿邑穿邑、此をは于介知能務羅と云ふ」とあり、「古事記」神武天皇段には「其の地より蹈み穿ち越えて、宇陀に幸でましき。故、宇陀の穿と曰ふ」とみえ、兄猾(えうかし)(兄宇迦斯)・弟猾(おとうかし)(弟宇迦斯)の名がみえるが宇賀志に付会した地名説話である。

延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の宇(うだ)郡に「于葛里」がみえ、現三重県度会郡紀勢町の曹洞宗金蔵(こんぞう)寺蔵の永治二年(一一四二)・文治五年(一一八九)などの奥書のある大般若経六〇〇巻の端書には「宇陀郡于葛里」(六巻)・「宇陀郡宇葛里」(五・八巻)とあり、奥書に「宇陀郡金剛寺也」(三八四巻)と記してある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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