宇都宮歌壇(読み)うつのみやかだん

百科事典マイペディア 「宇都宮歌壇」の意味・わかりやすい解説

宇都宮歌壇【うつのみやかだん】

鎌倉時代の地方歌壇。鎌倉歌壇に次いで成立した,最初期の地方歌壇の一つ。娘を藤原為家に嫁がせた宇都宮頼綱〔1172-1259〕と,源実朝との和歌贈答で知られる朝業〔?-1248〕の兄弟に始まる。二人はともに法然門下で出家し,蓮生信生と名乗った。定家が息子為家の妻の里である蓮生の嵯峨山荘障子絵のために送ったのが《小倉百人一首》のもととなった。《新和歌集》10巻870余首がある。→信生法師日記

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世界大百科事典(旧版)内の宇都宮歌壇の言及

【宇都宮氏】より

…以来,宇都宮氏は有力御家人の一人として代々鎌倉幕府で重きをなし,伊予,美濃の守護に任じられ,また評定衆,引付衆に列した。蹴鞠,歌道にすぐれた家柄であるが,とくに和歌は〈宇都宮歌壇〉として知られている。さらに1283年(弘安6)に景綱が制定した《宇都宮家式条》は,もっとも古い武家家法として注目されている。…

【下野国】より

…1283年(弘安6)の《宇都宮家式条》は,武家の家法として最も古い。なお宇都宮氏は代々和歌をよくし,〈宇都宮歌壇〉と呼ばれる一大地方歌壇を形成した。小山氏が武門の棟梁とすれば,宇都宮氏は文官的色彩の強い武将であった。…

※「宇都宮歌壇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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